勝手に名著(6):雑木と下草

ひさしぶりに 本のご紹介。

「雑木と下草 四季を楽しむ庭造り」 石川 格・相関芳郎 著  主婦と生活社 昭和56年 初版



近頃は特に雑木の庭が人気のようです。
本屋に行っても、雑木の庭関連の本が並んでいます。

今日紹介する本は、かなり前の本ですが、内容は深く、我々造園・エクステリアのプロでも参考にできる内容です。



良く使われる樹木を使った庭の例の写真や、植物の使い方の写真・・・・


植物の性質、使い方を示した各論のページ。

・・・・充実してます。


会社にある 初代の本が、あまりに酷使され、ぼろぼろになっていたため、2代目を中古購入。

Amazonなどで、そこそこのお値段で購入できます。

雑木の庭に興味のある方。オススメです。





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Posted by あきねこgarden. at 2009年12月23日11:00

勝手に名著(5):庭・日本美の創造

久しぶりの本紹介です。

庭・日本美の創造  吉村貞司著 六興出版 昭和56年初版発行

   著者略歴:1908年 福岡県生まれ
          1931年 早稲田大学独文科卒業
          現在(発行当時です)杉野女子大学教授 



代表的な日本の名庭園についての随筆集です。
技法的な面からだけではなく、作庭の時代背景、作者の精神性などから芸術としての庭園の美を読み解こうという本だと思います。



古書店で十数年前に入手後、ここしばらく目を通す機会がありませんでしたが、先日の京都への研修時に円通寺に立ち寄ったことから、久しぶりに読んでみました。
これがなかなか深くて印象的でした。
借景の部分が興味深いので円通寺の所の内容を一部紹介しますと・・・

「数多い京の庭で、すきな名を上げよと乞われたら、私はいつしか円通寺をあげるようになってしまった。
(中略)

住持は平庭のむこう側のいけがきの高さについて話してくれたことがあった。おとなが立って、肩まで位かと思っていたところが、そばによっていっぱいに腕をのばしてもとどかないという。三メートル前後もあるという。私には意外だった。
同時に庭のひろさが百六十坪ほどと言われ、意外に広い面積にただ、ほうと感じるに終わっていたのが、どうして広い庭を狭く見せているだろうかと心にひっかかった。
(中略)

私は何年もこの問題をとくことができなかった。
(中略:西本願寺書院の鴻の間における逆遠近を使った空間の密度についての考察)

私は庭をせまく見せ、小さく見せようとした意味が急にわかり出した。
庭の空間を緻密にする。その濃密さが比叡山をゆったり大きく見せる。
考えてみると理論は単純だった。つまり、庭が狭く見えるほど、山は大きく見える。庭が広いと山はそえものになってしまう。
これは誰にでも理解できる単純な原理だ。

(中略)
天寿山資福禅寺
彼(後水尾上皇のこと)は幡枝を寺にしたときの寺号まで考えていた。<天寿><資福>に彼の願いが込められていたのだ。幕府はそれを意地悪くゆるさず、文英尼による円通寺となった。<円通寺>---なんと女性的なやわらかな感覚のやさしさであることよ。」



(2009.1の円通寺:この庭がそんなつくりになっていたとは!)


(円通寺のしおり:紅葉の円通寺もすばらしいですね)

この本はアマゾン等で古書が入手可能のようです。


円通寺。
京都に行くことがあれば日程に加えてみてはいかがでしょう。







 





  

Posted by あきねこgarden. at 2009年02月09日11:00

勝手に名著(4):苔とあるく

名著と呼ぶにはやや新しく、軽いかもしれませんが
オススメ!ということで・・・


「苔とあるく」 田中美穂著 WAVE出版 2007

軽妙な文あり、美しい写真あり、味のあるイラストあり、ちょっと研究あり。
心から苔を楽しんでいるんだなーと、こちらも楽しくなってきて、苔の世界につり込まれそうになります。



発見!この方もネコずきだったのね!  
本カバーの裏、ふつうは見過ごされそうなこーんなところに!
おまけ画像が仕込まれてました!


ん?Oh!うぉー!魚ー!
裏返してそうちゃくすると・・・おしゃれな本カバーだったのね!

これが著者の意図した「苔をあるくねこ」じゃなかった「苔とあるく」の姿なんですね。
今納得!





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Posted by あきねこgarden. at 2008年09月30日11:00

勝手に名著(3)

はーい、すっかりシリーズとして定着してきた勝手に名著シリーズでーす・・・
    
・・・・・・・「          」 (ご自由につっこみをどうぞ)

そうですよね、まだ三回目ですもんね・・・。


さて、今回は 作庭の専門書になります。

「住宅と庭の接点構成」  星 進 著  誠文堂新光社刊 昭和55年第1刷

人工物の建物と、自然の庭を、どの地点でどのように融合させるか という
接点構成の技法を解説した書。

巻頭カラーは10ページ足らずですが素晴らしいし、本文は手書きの図、写真を多用し、造園家が知りたいことがわかり易く解説されていて、非常に参考になります。
「庭を造りたい」気持ちにさせてくれる本です。
  

Posted by あきねこgarden. at 2008年06月03日11:00

勝手に名著(2)

私を 野に咲く花の世界にいざなってくれた本。

山渓ハンディ図鑑 「野に咲く花」 山と渓谷社 1994 8刷 2900円 (税別)
監修 林 弥栄  写真 平野隆久


写真の美しさ、撮り方(拡大あり、断面図あり)、的確な解説、楽しいコラムなど内容も充実。

カバーをはずした姿がまた美しい。
「WILD FLOWERS OF JAPAN / PLAINS、SEASIDE AND HILLS」
の題もかっこよく、表紙の革装っぽい紙質や色もアカデミックな雰囲気をかもし出しています。

使って楽しく、持って美しい一冊です。  

Posted by あきねこgarden. at 2008年04月29日11:00

まぼろし?の名著

私が、名著というなんて おこがましいのですが・・・

使い込んでぼろぼろですが、樹木の本
”樹木アートブック・高木編” アボック社 林 弥栄 / 小形研三 1990 初版 第1刷 定価2900円 です。

総監修の両大先生は今はお亡くなりになっています。
(この出版時には、小形先生はすでにお亡くなりになっていたそうです)

この本の素晴らしい所は、まず樹木の美性、とその美性を生かした使い方がアドバイスされていることでしょう。
他にも、プロの我々だからこそ必要な情報がつまっています。


以前問い合わせたところ、当初予定していた続編は出版しないとのことでしたが、
久しぶりに 「続編でてないよねー」っとAmazonをのぞいてびっくり。
現在廃版になっていて、中古で12000円以上の値段がついていました。

無理な願いでしょうが、どうしても続編を期待してしまいます。

立花ガーデン  

Posted by あきねこgarden. at 2008年04月11日11:30